SSブログ

札幌ルネッサンスホテルと贅沢な時間 [ホテル]

いまは、あまり値引きをしていないが、7~8年前、「旅の窓口」での割引率というのは、かなりのものだった。札幌の高級ホテルの中でも群を抜いて人気があるルネッサンスホテルも、オフシーズンとはいえ、7千円前後で泊まれたのである。

一口馬主を始めたばかりの俺は、愛娘に会うために北海道に行ったのだが、その際友人に勧められたこのホテルに泊まったのである。
北海道のホテルはシティホテルであっても、かなり広く、バスルームも足を伸ばせるところが多いのだが、ここは、シャワーブースとバスタブが、それぞれ独立しているという作り。
ホテルの配慮でツインの部屋に案内してもらったのだが、本当に一人で泊まるにはもったいないほどであった。

ススキノから、歩いて5分ほど。豊平川を渡った橋のたもとに立つ清潔感のある建物に入ると、ふかふかのカーペットが敷かれている。ホテルマンの態度も素晴らしく、一流ホテルの醍醐味が味わえたのは、幸運だったといえるだろう。
夜は繁華街徒歩5分とは思えないほど、静かで落ち着いている。
できることなら、3日ぐらい連泊して、どこにも出かけずにゆっくり本を読んだり、原稿を書いたりと、インドアな生活を送ってみたいホテルである。

そんなホテルを朝7時にチェックアウトして向かったのが、門別にある某牧場。
そこに、栗毛の愛娘はいた。母馬と一緒に数頭の集団の中、どの子か解らぬまま眺めていると、1頭だけ、群れを離れてトコトコと歩いてくる子馬がいる。
「ああ、それがそうだよ。(馬主だって)わかんのかねぇ」案内してくれた牧場の人が笑う。
子馬は、柵から2~3メートル離れたところで立ち止まり、こちらをつぶらな目で見ると、再び近づき首を振った。
「撫でていいですか?」
「ああ、いいよ」
初めて触る馬の首。なめらかな肌ざわり、暖かい体温が心地よい。

父ジョリーズヘイロー、母マグダレナ
のちに、ジョリーマグダレナという、ひねりのない名前がつけられる彼女は、未勝利のまま引退してしまう。
だが、彼女の子馬時代の愛らしさは、いまでも手の感触にのこっているのだ。








nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:旅行

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。